不動産投資講座 空室ゼロを目指すオーナーへ 運用編

アパート・マンション経営は毎月数万円の商品を入居者に買ってもらっているということです

ご自身の所有するアパート・マンションを、「商品」としてとらえることは重要です。

オーナーさんの家賃収入は、アパート・マンションが生み出しているのではなく、入居者さんのお財布から出ています。しかも、毎月の収入の3分の1から4分の1の割合を占める高額商品なのです。

オーナーさんにとっては、自身の所有物件、資産なのですが、借りられる方の側から見れば、値段の付いた「商品」です。
業者さんに案内されて見に来られたお客様は、物件全体、お部屋を見て、その商品が自分のニーズに合ったものか、そしてその価値は自分が毎月支払う値段に見合ったものか、を判断しています。

当然他のいくつかの物件とも比較検討し、商品を吟味して決定に至ります。

空室があるけどなかなか決まらない、家賃を大幅に値切られてしまうという場合、案内されるお客様の視点に立ってみると、改善点がいろいろと見えてきます。
せっかく業者さんがご案内してくれても、建物にゴミがいっぱい落ちているなど、明らかに管理がきちんとされていない印象を与えたり、改装前のお部屋をそのまま見せていたり、即入居と言いながら部屋が不潔な印象だったりすれば、せっかくのご自身の商品の価値を、買ってもらう方にわざわざ下げて見せているわけです。これではなかなか決めてもらえません。

「商品を売る」ときに、その商品がきれいで清潔であることはまず前提として必要なことでしょう。さらに、「買いたい!」と思っていただけるためには、何があればよいでしょうか?

一言で言ってしまえば、見ていただく方に「うれしい」「たのしい」「これが欲しい」をどれだけプラスできるか、ということになります。
それによって、商品の価値が上がるのです。
その商品をもつことによって生じるワクワクや、よい想像が生まれると、それを実現したいという心理が働き、行動に繋がります。
ハード面、ソフト面、さまざまな方法があります。それぞれのアパート・マンションによって異なるものもあれば、比較的共通して工夫できることもあります。また費用がかかるものもあれば、あまりかからないものもあります。費用があまりかからないで、共通してできる工夫としては、まず「愛情を受けている物件」である印象を持っていただく工夫です。

たとえば、
エントランスにお花が飾ってある。
建物周囲の植え込みに植栽がきれいに植わっていて、よく手入れされている。
掲示板の掲示物が丁寧に作られていて、古いものがない。
郵便ボックスの書体がそろっていて、チラシがきちんと処分されている。
自転車置き場の自転車が、いつも整理されている・・・・・・など。

これらはすべて、人の手がよく加わっているという温もりを感じさせ、住まれたあとの安心感をイメージしていただくことができます。

さらにそこに「お部屋を見ていただく方への心づかい」をプラスできます。

たとえば案内されたお部屋に入ったとき、きれいに掃除されていて、スリッパが置いてあり、造花などで飾りつけがしてあって、POPで楽しく説明が付けられ、物件周辺の施設などを紹介した手作りの地図が置いてあったりすれば、オーナーさんの愛情や心遣いが感じられ、何もない部屋を見るよりはるかに楽しく、印象がアップするのではないでしょうか。

退去後の改装、リノベーションをする場合も、「商品」であるという視点から考える必要があります。
今住んでいただいている入居者の方にアンケートをとって意見を聞いてみる、賃貸業者さんに改善点のアドバイスをいただくなど、マーケティングリサーチによってニーズを的確につかむことで、費用対効果の高いリノベーションが可能になり、商品としての価値が上がるのです。

また、入居者さんは実際に自分がいま支払っている値段が、その商品の価値に見合わないと判断すれば、支払うのをやめたくなる、つまり退去してしまいます。
その商品を買い続けてもらうための工夫というのが、やはり必要です。

たとえばオーナーさんが自ら共用部をお掃除して、入居者さんの顔を見て挨拶をされるとか、お誕生日にカードを贈るとか、長い間住んでいただいている方には、更新時に設備のグレードアップやクロスの張り替えをプレゼントするなど、いろいろなことが考えられます。

「アパート・マンション経営は毎月数万円の商品を入居者に買ってもらっている」という視点でご自身のアパート・マンションをとらえた時に初めて、買っていただくためのアイデアが見えてくるのです。

不動産投資講座 運用編 項目2は「アパート・マンションを商品とするなら、店頭は賃貸業者さんです」です。